東京大学グローバルサイエンスキャンパス(GSC)

東京大学グローバルサイエンスキャンパス(GSC)

東京大学グローバルサイエンスキャンパス(GSC)

活動概要

東京大学グローバルサイエンスキャンパス(略称:UTokyoGSC)は、東京大学主催のグローバルな科学技術人材を育成するプログラムです。プログラムは二段階に分かれており、二年間に渡り開催されます。第一段階ではSTEAM型の講義やワークショップを行い、第二段階では実際に東京大学の研究室に所属し、個々の計画した研究活動を実施できます。
私は高校3年生時に参加しましたが、高校2年生の参加者には学校研究制度であるSSHの活動として参加している生徒もいますので、特にSSHの研究をより深いレベルで行いたい高校2年生におすすめの活動です。

活動の感想

東京大学理科一類 稲葉 慎太郎(2021年度卒業生)

  • この活動に参加したきっかけは、自分の行いたい研究活動を、国内最高峰の設備と教授陣が集う大学で行えることに惹かれたからです。小学生の頃に抱いた「インクを紙から分離できないか」というアイデアを実現したいと考え、出願しました。出願の際に研究計画書を提出しましたが、執筆の際、子供の思いつきだったアイデアをいかに科学的に実証できるかという思考を重ねることで、力学や有機化学などの学際的な知見が深まったとともに、夢のようなアイデアが実現することにワクワク感を覚えました。
  • 第一段階に選考され、STEAM型の講義やワークショップを受講することで、自身が考えている研究分野を逸脱した角度から考えることができ、計画案がブラッシュアップされました。

    例えば、人工知能と裁判のケーススタディについての講義を受講し、技術と人間のこれからの付き合い方を学ぶことができ、実証しようとしている分離の技術が社会に将来どのような影響を及ぼすのかを改めて考える契機となりました。また日頃の勉強においても、異なる分野の内容同士を関連づけて考えることができるようになり、多角的な視点が身につきました。

    第二段階に入ると、所属を希望する研究室を自らリサーチし、その研究室の教授の方々と面談をした上で、実際の研究活動に入りました。写真のように、作成した装置を落下させ、中の資料の飛距離を測定する実験を行っています。
  • この活動によって、私がぼんやりと考えていた環境問題の解決に貢献するテクノロジーの創造といった目標に先に近づくことができ、また将来この目標を追求したいとはっきり思うことができました。「こんなものを作ってみたい」「こんなものを実現したい」といった、科学への好奇心が旺盛な生徒たちに是非勧めたい活動です。