The World Scholar’s Cup
活動概要
-
The World Scholar’s Cup(略称:WSC)は、中高生の総合的な教養を競う大会です。2006年に韓国で始まり、以降世界各国で国内大会が開かれるようになりました。2020-2021は中止していますが、毎年60以上の国で国内大会が開かれており、世界中で2万人以上の学生が参加しています。日本では、東京・大阪・九州の会場で約700名が参加し、上位20%のグループと基準点を満たしたグループが世界大会に出場できます。世界大会の上位チーム15%は、さらに米国Yale大学でTournament of Champions(決勝戦大会)に出場できます。
大会は3名1チームの団体戦です。競技内容は、予め膨大な資料を与えられ、大会までに各自リサーチを行い、それに基づいたチームディベート・エッセイライティング・テーマ演習問題など、全て英語で行われます。出題分野は、文学・芸術・科学など総合的に出題されます。
活動の感想
国際基督教大学(ICU) 井原 菜緒(2020年度卒業生)
-
WSCの出場は、何よりも自分の視野が広がるきっかけとなりました。世界からの学生との交流や競技を通して、英語は伝え合い、繋がるための道具として駆使できることを実感しました。市川の帰国生プログラムで養われた英語力を更に上達したい気持ちになりました。学問の垣根を超えた教養を学ぶことで、学校での教科の勉強に対するモチベーションも上がりました。様々な国の学生と交流する中で文化や価値観の多様性に寛容的になりました。チームメイトやWSCでできた仲間から刺激を受け、自分自身が成長できました。WSCに向けたディベート練習やリサーチは、自ら学ぶ大切さを認識する機会でもありました。WSCで得たこれらの気づきは、進路選択にも繋がりました。興味のあることに挑戦してみると、たくさんの発見や得られるものがあります。是非市川学園で、色々なことに挑戦してみて下さい。
早稲田大学国際教養学部 野村 真菜(2021年度卒業生)
-
私は中学3年生の時にWSCに出場することで、初めて課外活動にチャレンジしました。先輩方に影響された、周りの友達に誘われた、それだけの理由で東京大会に参加した私は、結果こそ良くはなかったものの、世界大会に行けることとなりました。世界大会出場が決まってからはしっかり準備をしようと、毎週木曜日の放課後に仲間を集めてディベートの練習をしたり、家で勉強会を開いたりと、主体的に勉強するようになりました。そのような努力があったからこそ、アメリカでの決勝大会や次年度の東京大会では良い成績を残すことができました。
結果以上に、WSC は私を大きく成長させてくれました。様々な国の生徒たちとディベートをすることで英語力が伸びたり、大会に関する情報や課題のリサーチをすることで情報収集力などがついたことはもちろん、ある目標に自分からチャレンジしていくことに対する自信を得ることができたからです。
そこで、2019年度東京大会の次の目標として、再び世界大会に出場するのではなく、「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金を頂いて、イギリスのオックスフォード大学のサマーキャンプに留学することに決めました。自分一人で留学しようと思えたことも、それ以降の様々な課外活動に挑戦し続けられているのも、WSCでの経験があってからこそだと思います。
-
最後に、後輩たちに伝えたいことは、様々な課外活動を行うことで将来の選択肢が広がる、ということです。自分の興味の幅はもちろん、海外大進学や国内の推薦入試へと進路や入試の選択肢を増やすことにも繋がります。課外活動をする一番の魅力は、「楽しみながら」成長できることです。いつも自分が慣れている“comfort zone”から飛び出すことで、思ってもない出会いや、想像もしなかった経験をすることができます。WSC では、現地で会った他校の生徒たちと一緒に観光したり、ニューヨークでスマホをなくして警察に見つけて貰ったり、帰りの飛行機で時差ぼけに耐えながら期末試験の勉強をしたことなどがいい思い出です。
「アルパカのぬいぐるみが欲しい」「友達に誘われた」「先輩がやっていた」など、初めはどんな理由でも構いません。是非、中高生の間に様々なことにチャレンジしてみて下さい。