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2012.12.01理事長メッセージ

理事長からのなずなメッセージ#86 ユネスコスクール加盟校へ承認・認定される

理事長・学園長
古 賀 正 一

 師走に入ると、2学期の期末考査を中心に、SSHの中間発表会、中1横浜、中2鎌倉校外学習、中3東大キャンパスツアーなどの行事があり、12月22日の終業式まで、教職員・生徒ともに多忙且つ密度の高い期間となります。

1.ユネスコスクール加盟校へ承認される

申請していたユネスコスクールへの加盟が承認され、11月初旬認定証がユネスコ本部のイリナ・ボコヴァ事務局長より届きました。あわせて市川市ユネスコ協会より認定プレートが届けられ、事務室受付窓口脇に掲示してあります。

ユネスコスクールの教育テーマESD(持続的発展教育)は、本校が長年取り組んでいる国際理解教育やSSHによる先進的理科教育であり、すでに日本ユネスコ国内委員会やユネスコ・アジア文化センター(ACCU)を通じ、中国や韓国の教師視察団の受け入れや当学園教員の海外派遣など、実質的交流活動を行ってきています。今回の認定により国内外の多くの学校との交流が更に深まると思います。生徒に期待する4つの力(学力、人間力、国際力、サイエンス力)の国際力に役立ち、同時にサイエンス力のSSHや他の力との相乗効果も期待できます。尚ユネスコスクールは全世界に約9000校認定されており、国内は519校、千葉県は14校(小学校5、中学校1、高校5、中高一貫校3)内私立は4校(市川、渋幕、麗澤、市原中央)です。市川市はそのうち6校(小学校4、高校1、中高一貫校1、内私立は市川のみ)を占めています。

ユネスコ(国際連合教育科学文化機関、United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization U.N.E.S.C.O.)は、諸国民の教育、科学、文化の協力と交流を通じて、国際平和と人類の福祉の促進を目的とした国際連合の専門機関です。195カ国が加盟。2009年11月まで10年間、松浦晃一郎氏が事務局長を務めておられました。松浦さんには、今年の5月土曜講座で『国際人のすすめ』と題し講演を頂き、生徒たちに深い感銘を与えていただきました。

2.同窓会70周年…卒業生の活躍こそ教育の真の成果

今年は学園創立75周年であると共に、同窓会創立70周年で、11月11日(日)には、総会、式典、懇親会が盛大に行われました。旧制市川中学第1回卒業生(87歳)から今春卒業した共学4期高校64回卒業生(18歳)まで老壮青の幅広い700名の卒業生が一堂に会しました。恩師旧友との交遊を深めた一座建立の一日でした。

毎年恒例のホームカミング・デイの行事も同じ日の午前行われ、学園報告、生徒のクラブ活動のデモンストレーション(マーチングバンド、ブラスバンド、チアダンス、合唱)がおこなわれ、多くの卒業生に深い感動を与え、涙を流す卒業生もいました。

学園を支えるためには3本の柱が必要です。第一は現在の教職員・生徒による教育活動と学園生活、第二は保護者と後援会の支援、第三は同窓会の支援と卒業生の活躍です。勿論この3本の柱の土台になる国・県・地域の私学への理解と支援は不可欠です。第三の柱である同窓会は、卒業生数35,000人を越え、社会の各分野での卒業生の活躍は著しく、嬉しいことです。現在10の同窓会支部があり活発に活動しています。

今までも在校生のために数々の支援を頂きましたが、創立75周年記念として今回英語図書500冊、古賀アリーナに校歌のパネル、校内各所に建学の精神のパネルを寄贈いただきました。又同窓会による在校生表彰はすでに1700名をこえ、会誌『なずな』は保護者の皆様にも配布しています。更に大学在学中の若い卒業生の就職活動のアドバイスや就職支援活動も計画中です。

卒業生の活躍は、学園の価値とブランドを高めていただいています。創立者古賀米吉は、『卒業生こそが学園の生きた広報であり広告だ』といっていました。卒業生が建学の精神の具現者であり、自ら学ぶ第三教育の実践者であり、学園教育の実績を示していただいています。

市川学園は今『より高くhigher』をキーワードに、生徒も教職員も学園全体もより高い目標にチャレンジし、常に進歩し更に卓越した学校を目指しつつ、全教職員が情熱と決意を持って日夜励んでいます。