2022.04.30理事長メッセージ
理事長からのなずなメッセージ#200 創業と守成・・・創立85周年に思う
22.5.1.
市川学園理事長・学園長 古賀正一
4月15日は学園創立記念日、今年は創立85周年の節目になりました。この日は学則で学校は休日ですが、毎年生徒、保護者の皆さんには「創立記念日によせて」の文章が配信されます。85周年として特段の行事はしませんが、同窓会が設立80周年になりますので、11月にはホームカミングデイを兼ね祝賀行事を行う予定です。創立以来卒業生は4万人になりました。またこのなずなメッセージも今回で丁度200号になります。2006年2月1日の第1号以来、毎月原則1日に発信してまいりました。お読みいただいている方には、心から感謝いたします。
オミクロン株の感染拡大と共に学園の感染者も増えていますが、逐一把握し対策を決定しています。文科省や県からの要請を念頭に、感染防止対策を徹底し、授業、部活、行事等できる限り通常に近い形で進めています。
4月は新入生へのオリエンテーションに熱が入ります。生徒による部活紹介は、國枝記念国際ホールで行われ、生徒会及び各部活・同好会の紹介を1~2分で手際よく説明しました。プロジェクターでのパワーポントや画像の提示、演技・実演、スピーチなどプレゼンテーションの工夫とうまさには感動しました。また生徒による司会や時間管理、プログラム冊子の作成を含め、1つのプロジェクトです。生徒会役員の案内で部活を見て回るクラブ見学ツアーも行われました。その上で新入生自身が入部を決めます。更に行事や校内外課外活動にも参加し、あれもこれもやるのですから、時間をうまく使うタイムマネージメントと「やってみよう精神」が重要です。
当学園における学年の運営は学年主任を中心とする学年団の自主性が特色で、当該学年を学年主任の名前で呼びます。イベント等は先輩学年から受け継ぎ更に新設や改善をしますが、学年間の切磋琢磨も大切です。「学年通信」にも各学年の特色があり、タイトルに思いが込められています。川崎学年(高3)・・Let it be(受験等で悩みがあっても自分を見失わないように)、吉田学年(高2)・・MOON SHOT(月へのロケットの打ち上げの如く壮大な課題へ挑戦しよう)、佐々木学年(高1)・・FRONTIER(授業は勿論、校内・校外の課外活動に積極的に挑戦しよう)、高森学年(中3)・・ICHIKAWA PRIDE~なずなのきずな(学園、家族の一員として自分の存在に誇りを持とう、学園の絆を大切に)、渋谷学年(中2)・・「○○の芽」(「○○」は生徒各人各様の可能性・将来像・目標等、芽として力を蓄えよう)、粕谷学年(中1)・・未定
さて創立記念日に毎年思う事は、創立時代の困難と軌道に乗せるまでの血のにじむ苦労と共に、継続のための守成の重要さです。100年企業、100周年学校には、創業と守成の底力があります。
守成の時代の改革の主なものは次の通りです。①共学化、帰国生の積極的受け入れ、②新校舎の建設、土地の買収と総合グラウンド建設、野球専用の大野グラウンドの設置、③校長の外部からの招聘、④意志決定のため教育経営会議の設置、中期計画の立案と推進、年度施策のPDCA、⑤進学校としての目標設定と全国を視点に、⑥法人本部設置と事務部門強化、⑦新しい教育の積極的先取り(SSH、国際教育、AL)、⑧リベラル・アーツ教育と5つの力を教育基本方針に、⑨同窓会、後援会活動の活性化、経営体質の強化 学園の歴史は、本館1階の「歴史センター」に、創立の1937年から80周年の2017年まで、写真と説明パネルが展示されています。是非一度立ち寄って下さい。創業と守成の故事を大切に、不易の建学の精神を土台に、生徒のため常によりよい教育を目指し、教職員一同前進して参ります。