2024.06.29校長日記
Buds of Science<3> 第4期SSH始動(2024.6.29)
早いもので、今学期の授業もあと1週間となりました。
6月初旬より始まった教育実習も昨日で終了。この3週間、学校運営研修、授業見学、研究授業、行事・クラブ活動指導などを経験した実習生の顔つきには、頼もしい成長の片鱗が伺えました。今後の活躍を祈っています。
また、この時期 校内では初任教員の授業公開(オープン・クラス)も盛んに行われ、授業後には職員室のあちこちで意見を交換する姿を見かけます。
生徒も、教員も、そして卒業生も、学び・進歩する。これが学園の伝統です。
さて、本校は2002年より文部科学省からSSH(スーパーサイエンス・ハイスクール)に指定されています。指定期間は1期・5年間ですので、今年度は第4期 5年間のスタートです。
第4期の指定申請に向け、時間をかけて練り上げた施策が始まりました。今期は研究開発課題を「自立的に取り組みつつ、幅広い視野を備え、新しい領域を切り開く生徒の育成」とし、「①学際的な課題研究の推進」及び「②本校の科学技術人材育成プログラム『市川モデル』の発信」を目標に据えています。
ひとつ目の施策は高校・大学・海外校・博物館・企業などと連携した広範な研究活動の実践。さらに理科4科(物理・化学・生物・地学)、数学に留まらず、全教科の枠組みを越えた授業実践を推進します。
既に生物×化学、世界史×生物、保健×生物などの授業がオープンしました。
ふたつ目は、これまでの取り組みを『市川モデル』として広く発信していきます。
過去のSSH活動のテキスト化、課題研究のデータベース化、それらをまとめた『JPRI(Journal of Project Research, Ichikawa High School)』の刊行。そして他校の先生方との「課題研究指導情報交換会」の開催など、本校が仲立ちして各校の知見を集積し、新たな理数教育の道筋を模索できればと考えています。
あわせて、市川中学のカリキュラムに連動させ、早期から体系的な理数指導を実践します。
6月14日から19日に「課題研究構想発表会」を実施。各自の課題研究の構想をポスターにまとめ、本校教職員、同級生、保護者、SSH運営指導委員、そして各地から参加いただいた先生方に向けてプレゼンし、種々のアドバイスをいただきました。
今年は研究テーマ数が220と大幅に増加(昨年比+31)。理系生徒の増加もありますが、グループ研究(複数人での研究)よりも個人研究の増加が目立ちます。こうしたことからも個々人の課題研究に対する高い意識の現れが感じられ、今後の「中間発表会(11月)」「最終発表会(3月)」が楽しみです。