2024.11.30理事長メッセージ
理事長からのなずなメッセージ#228 ホームカミングデイ・・・同窓生の皆さんお帰りなさい
2024.12.1
市川学園理事長・学園長 古賀正一
11月は宿泊行事が多く、一部台風の影響など受けながらも高2修学旅行(北海道、沖縄)、中2京都研修、中3修学旅行(九州、北陸、北海道)など無事終わり、生徒は思い出に残る集団活動を楽しみました。学園行事も多様化かつ個別化し、探究型になっています。事前の準備、事後のレビューが重要です。また保護者・生徒・担任教師との3者面談も行われました。
コロナ禍で2019年を最後に中断していた同窓会主催のホームカミングデイ(HCD)が11月10日再開されました。今回は卒業回期が6の数字即ち高校26,36,・・・,76回(今年3月卒業)の学年が当番幹事として実行委員会をつくり、かつ当番学年と高校19回以前のシニア同窓生が招待されました。同窓生とその同伴者、旧教職員、現教職員、HCDで実演するクラブの保護者の方々含め約450名に来校いただきました。
同窓生は、学年単位で教室に集まり写真撮影し旧交を温め、その後國枝記念国際ホールでの全体イベントに参加しました。小職、校長の挨拶、学園近況紹介の後、後藤忠治前同窓会長(現顧問、セントラルスポーツ会長、1964年東京オリンピック水泳自由形短距離選手)より「オリンピックの想い出」と題しての講演がありました。また同窓会会長12年間の後藤忠治氏、同窓会副会長兼事務局長16年間の二川則義氏に感謝状が贈呈されました。更に生徒の司会のもと、応援部チアダンスの演技、吹奏楽部、オーケストラ部の演奏、音楽部の合唱などが実施され、いずれも同窓生に喜びと感動を与えました。最後に校歌を全員で合唱し、二川則義同窓会会長の挨拶があり散会しました。
後藤忠治氏の講演の要旨を以下に記します。
『スポーツを分析すると、「する」「見る」「支える」の3要素に分けられる。今回は「する」と「見る」について話す。
「する」:自分の力を試すこと、同じルールのもとでプレーし、チームとして協調性を育むことにある。特に自分の力を試すという点は、努力は無限で、まさに市川学園の建学の精神である独自無双の人間観と自ら努力し続ける第三教育に通じる。自分はスポーツを「する」ため大学で水泳部に入部し、オリンピックを目指し、厳しい鍛錬に耐え、自分の力を試すとともに、協調性を養うことができた。1964年の東京オリンピック水泳短距離に出場でき、後に後輩育成のためセントラルスポーツ(株)の創業に至った。
「見る」:努力の成果が見る人に夢と勇気と感動を与える。
現代では、その良い例が大谷翔平選手の大活躍であり、また約75年前1949年8月の全米水泳選手権で古橋廣之進さんや橋爪四郎さんが次々に世界新記録を打ち立てるという大活躍である。敗戦で気力を失っていた日本国民に夢と勇気と感動を与えてくれた。
また、成功の三条件として運鈍根、即ち好運に恵まれること、こつこつ努力をすること、および根気よく頑張ることだ言われている。実は順序は鈍根の厳しい鍛錬があって初めて運が来るので、鈍根運の順序が大切だというお寺の高僧から聞いた話が、厳しい鍛錬の中での自分の支えになった。』など感銘深い話をしていただきました。
また冒頭小職から下記の挨拶をしました。
『同窓会の各支部、各学年、クラブ、クラスなどの会の活動はもとより、生徒達へのキャリア教育、専門教育等活発な活動に感謝。
1.学園の価値は、第一に建学の精神をベースに長期に安定した経営、第二に生徒一人一人の特徴をよくみて、それを伸ばす充実した教育である。結果として定員を上回る入学者数と卓越した進学実績を確保する。第三に同窓生の皆さんが社会に貢献活躍している力と同窓会のネットワークの力である。
2.学園は、4年単位の中期計画をたて現在第5次中期計画を推進している。広い教養であるリベラルアーツ教育を基本に、学力、教養力、国際力、科学力、人間力の5つの力の育成を目標としている。学力の面では進学実績が伸び、国際力では、生徒の国際的活動が活発で、約15%の生徒が今夏に国際活動を実践。科学力では文部科学省指定スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の第4期目の指定をうけ、物理と生物、化学と生物、地学と地理など複数の学科の学際的研究を推進している。
3.AI・インターネット・デジタル時代、その開発速度が急激。教育での活用も進み、本学も極めて積極的である。一方人間力のためには、リアルの体験や実験を多くし、意識、人を思いやる共感、感性、情緒など育むことが大切であり、中学1,2年生にはタブレットを与えず、手で文字を書く、紙の本をしっかり読む、感性を育む教育を重視している。AIはいくら発達しても生きものではない、道具として考えること、科学技術開発の正しいコントロール・倫理性が非常に大切であると思う。』
同窓会、同窓生の物心両面での支援は本当に有難いことです。