2024.09.30
理事長からのなずなメッセージ#226 自分の将来を考えよう・・・同窓会主催大学生キャリアセミナー
2024.10.1
市川学園理事長・学園長 古賀正一
24年度2学期に入っても過去にない猛暑がつづき、熱中症警戒アラートが連日発せられる日々でした。生徒が最も熱中する「なずな祭」が9月21日(土)、22日(日)無事終了し、来場者約1万5500人でした。昨年と違い人数制限なしで来場者を迎えましたが、予約、入場、食事販売など、ICTを活用しスムーズに実施できました。生徒の選んだ今年のテーマは、「HUMaNiTY」(人間愛)でした。あえてAIを小文字aiにしているのは、AI時代にAIを越える創造性を発揮した展示・イベントでありたいという生徒の決意を示しています。
さていま人手不足の中、大学生は基本的には売り手市場ですが、自分の本当にやりたいこと、希望する働き方に合致した職業を選ぶことは、それなりに大変なことです。また人生100年時代、一つの会社・組織体だけでなく、スキルアップして更に新しい場所でステップアップするなど、転職やマルチのステージで活躍することなどが普通になっています。学生が各種情報を集めインターンシップを初め自分の適職を探す方法は多岐にわたっています。大学をはじめ各種支援組織もありますが、本校同窓生による懇切丁寧な支援は独特です。今回12回目になる同窓会主催の大学生向け「キャリアセミナー」を9月14日(土)に実施しました。海外からのリモート参加を含め大学生20数名が参加し、若手から中堅、シニアにいたる30数名の先輩サポータと対話し、有意義な時間を過ごしました。
第一部は、パネル討議「人生百年時代の働き方、生き方、就活」で、来年大学院卒業で難関商社に決定したまさにホットな若手から3回の転職をしてその都度ステップアップした中堅など6人のパネラーが参加。人生100年時代のステップ、経済・産業・雇用の変化、働き方の変革等を示し、これからの就活でのポイントをプレゼンしながら、パネラーから活発且つ率直な意見、自身の成功・失敗の体験が述べられました。
第二部は、小グループでの座談会で、学生とサポータが7つの業種・業務毎のグループに分かれ対話をおこない、興味あるグループに3回移動しつつ、自分の将来めざす方向について経験や知見を聞き、質疑を率直に行いました。
更に懇親会を通じ、学生はサポータをはじめ校長・恩師の先生方と親しく対話し、楽しいひとときを過ごしました。
実施後の学生のアンケートでは、全員が「参考になった」と回答があり、個別には、種々の業界の働く上での指針を得た、進んでいなかった業界の分析ができた、就活の準備をするきっかけとなった、多様な職種の「プロフェッショナル」から話を聞けたなど多くの感謝のコメントがありました。
冒頭小職が話した要旨を記します。
今日はOBOG先輩サポータの皆さんと、進路、仕事・職業、人生について、親しく対話をする機会です。先輩は、自身の経験をふまえ親切に本音で対話してくれます。率直に質問する力、対話力が大切です。3つのことを話したい。
第一は、「好きなこと楽しいこと」を探して下さい。
変化の激しい今、皆さんがやりたいことやるべきことは沢山あります。困難にぶちあたっても、好きなこと楽しいことであればやり抜けます。人生100年時代やり直しOK、1ステージだけでなくマルチステージで考えたい。NHKの「新プロジェクトX~挑戦者たち~」という番組があり見たことがあると思いますが、皆さんそれぞれのプロジェクトXを追求して欲しい。思いはかなう。それには学園で学んだ自ら学び続ける第三教育が大切です。
第二は、「人生はご縁とお蔭様」ということです。人との出会い・人間関係をご縁といい、これを大切にしたい。中学・高校での種々の出会いは重要。今後も多くのご縁があり、ご縁は目に見えぬ財産です。一方全ての仕事は一人ではできない、多くの人の協力と支援が不可欠です。感謝の気持ち、お蔭様のことばが大切です。オリンピック入賞者はじめ一流のスポーツ選手が優勝や目標を達成した時、必ず言う言葉がお蔭様です。ご縁もお蔭様も日本語にしかない深い意味を持った良い言葉です。
最後に「真の健康」です。身体・心・社会的健康(WHO健康の定義)の3本柱です。特に若い頃から身体の健康増進に心がけてください。人生100年時代は健康が鍵、広くはWell-beingであり、皆さんの幸福追求でもあります。
サポータとしてまた事務局として支援いただいた同窓会の皆さんの後輩を思う気持ちは本当に有難いことであり、継続の力に感謝したい。学園の価値の一つは、多種多様な分野で活躍する同窓生を有する同窓会の活発な活動と生徒・学園への力強い支援であります。
「本会は会員相互の親睦を図り、母校の発展に貢献することを目的とする。」(市川学園同窓会会則第2条)